整えるだけでは、デザインは強くならない

— 基礎力と「正しく崩す」デザインの話 —

多くのデザインは、「整える」と完成します。

グリッドを引く。
余白を揃える。
フォントを統一する。
情報を整理する。

やるべきことをきちんとやれば、
デザインはちゃんと見える。

崩れもしない。
指摘もされない。
無難に成立する。

でも——
それだけでは、強いデザインにはならないと思っています。

整えることは、デザインの基礎

整っているデザインは、安全です。

きれい。
分かりやすい。
論理的。

企業の資料でも、広告でも、Webでも、
「整っていること」は重要な条件です。

そして、整えることはデザインの基礎でもあります。

グリッド。
余白。
タイポグラフィ。
情報の整理。

こうした基本が積み重なって、
デザインは初めて安定します。

基礎があるから、伝わる。
基礎があるから、崩れない。

だからこそ、整える力はとても大切です。

それでも、整えるだけでは足りない

ただ、整えることだけで終わってしまうと、
似たようなデザインが増えていきます。

整っている。
分かりやすい。

けれど、どこか予定調和。

記憶には残らない。

そんなデザインです。

崩すのは、実は怖い

整えることより難しいのが、
「崩すこと」です。

どこを外すのか。
どこまで外すのか。
なぜ外すのか。

理由が弱ければ、
一瞬で雑なデザインになります。

整えることが
「正解に近づく行為」だとすれば、

崩すことは
「正解を疑う行為」です。

そこには、少しの覚悟が必要です。

正しく崩す

崩すとは、壊すことではありません。

整えた構造の中で、
あえて緊張をつくることです。

均等な余白の中で、
一箇所だけ強弱をつくる。

整った流れの中で、
一瞬だけリズムを変える。

その小さな違和感が、
デザインに印象を残します。

基礎があるから、崩せる

もちろん、整えられなければ話になりません。

基礎があるからこそ、崩す意味が生まれる。
整っているからこそ、ズレが際立つ。

整えられる人は多い。
正しく崩せる人は少ない。

だから難しい。
でも、そこに価値があるのだと思います。

整っているだけでは、強くない。

整える。
そして、崩す。

基礎を大切にしながら、
そのバランスを探し続けること。

それが、デザインの面白さなのだと思います。

私たちも、
整える力を大切にしながら、
その先にあるデザインを追求していきたいと思います。

R&D本部
H.S

新着記事

TOP PAGE