綴るデザインと奏でるコピー

もう随分と遠ざかってますが、企業のブランディングと採用ブランドの構築を長らくディレクションとデザインの主戦場としてきました。

企業の担当者から、このような人が欲しい、当社の特徴は、、、様々な要望の中で、企業と対象者の接点を探りあてコンセプトを考え、表現をジャンプさせる。もちろん、全てが成功した訳ではありませんが、一定の結果と評価を頂いてきました。

そして、時代は進みAIを使った表現も当たり前になりつつある中で、何を大切にしてデザインに取り組んで行けばいいのかを改めて考えました。

商業デザインでは、一般的に表現(デザイン)と言葉(コピー)はセットで用いられ、大小様々な企業が日々数えられないほどの広告を世の中に送り出しています。

私自身は今、インハウスデザイナーという立ち位置で日々のデザインに向き合っていますが、外部のデザイナーという立ち位置の時には見えなかった内部の様々な事情が見えるという意味では、デザイン自体はやり易くなったようにも感じています。

さて話を戻すと、今の時代と少し前のデザインのプロセスを「3つの違い」から探ってみました。

1.アイデアの出し方

プロジェクトの規模や内部、外部としての関わり方によって変わってきますが、概ね変わりはありません。

ただ事業会社の場合は、皆で出し合って行う傾向がより強いように感じます。

(もちろん人によっては、AIに質問してきっかけや壁打ちなどをする人もいるかも知れません)

2.カタチにするプロセス

ここは、大きく変わったように感じます。

先ほど少し触れたAIの影響は勿論のこと、カタチにするスピード感が愕然と上がったようです。

様々なツールの発達や活用も大きな要因の一つでしょう。

3.提案方法

今ではオンラインが当たり前ですが、コロナ以降は最初からオンラインでの提案になったり、その後のやり取りがオンラインのみとなるなどハイブリッドの体制になることが増えたように感じます。

これらは、デザイナーの在籍している企業などによっても違ってくると思いますが、ただ変化が著しく、私のようなベテランの方が戸惑う場面が多いのかも知れません。

色々と羅列してしまいましたが、デザインとコピー(言葉)の話で言えば、様々な変化の中でも伝えたい想いや、目的は変わりません。

ただ、そもそも消費される広告が、より一層そのスピードが増し、直接的な表現が増えたことは分かり易くなった分、同質化しているものが増えてしまったように感じます。ここに関しては、時代の流れとは言え非常に残念に思います。

何れにしてもデザインとコピーを駆使して「物語を綴る」というミッションは時代を超えて行くと信じています。

そして、今日も自社のサービスや製品を、地味~に届けたい人に伝わるデザインで「世の中を明るく綴り、奏でる言葉」で発していきたいと思います。

R&D事業本部 SH

新着記事

TOP PAGE