一般的にトラック広告(アドトラック)というと以前まで渋谷、新宿などの都市部でよく見かけていた風営関連の広告で大きい音を立てながら派手に走るトラックをイメージするかもしれませんが、今回は単純にトラックの荷台部分を広告としてデザインしているトラックについて着目し調査してみました。
トラックの荷台部分も街中にあるサイン同様に広告として活用されています。しかもトラックとして走り出し動きがあるのでついつい見てしまう。。そんなトラック広告のデザインと魅力についてご紹介します。
アート引越センターの事例

これはアート引越センターのトラックにデザインされたものです。ミニオンの映画にあわせてコラボされたもの。騙し絵のようにトラックを突き破って飛び出させ、ミニオンがあたかもそこにいるように影の描き方、動きのある見せ方を工夫されていて面白い。特にミニオンファンはつい見てしまうのではないでしょうか。
新宿の猫のような3D映像だけではない、グラフィックデザインもアイデアしだいでインパクトを出せるんだという底力を感じました。
クロネコヤマトの事例

クロネコヤマトのトラックはもはや街の風景となっておなじみ。スッキリとしたデザインで、社名が書かれていなくともロゴマークをみれば誰もがクロネコヤマトとわかる。最近はトラックもEV化が進む。EVの文字の後ろに薄いグレーで描かれた電池のイラストは少しわかりにくいが、「EVトラックで環境に配慮しているね」と伝わります。
エリモロジスティックスの事例

こちらは大阪箕面市にある物流の会社のトラック。これは横浜で撮影しましたが、デザインはシンプルでありながらインパクトもありレイアウトもきれいで、「このトラック大阪の箕面から来たのか」とつい知らない会社であっても気になって見てしまいました。
丸大フードの事例

丸大と言えば昔独特なCMで巨人が出てきて「大きくなれよ」とか「わんぱくでもいい、たくましく育ってほしい」とか幼心に元気をもらっていて好きでした。ロゴマークもなんとなく力こぶっぽいというか元気が出るような雰囲気でわかりやすいデザイン。
ツアートラックの事例


ここ2年ほど前の写真で少し古いですが、それぞれ矢沢永吉とMisiaのツアートラックのデザイン。ツアートラックはとにかく大きくてインパクトがある。
ファンはこれを見つけては「わが街にスターが来た」とトラックをバックに自撮りしたりInstagramでハッシュタグをつけて共有しあっているようですが、これも立派なSNSマーケティングだと感じました。
まとめ
このようにトラックに直接グラフィックデザインを施すタイプのものは広告効果もあり、今後も続いていくと思います。アイデアしだいで3D表現、SNSマーケティングへの導線設計など低予算でもインパクトと効果を生み出すことができると感じました。
近年では特に都内で派手なトラック広告(アドトラック)は規制強化により爆音や映像を流しながらの走行はできなくなっているようです。ただし、イベント会場近くの駐車場や私有地などではアドトラックの活躍はできるとのこと。グラフィックだけでは表現ではない動画でのクリエイティブはさらに広告効果も高く注目です。
規制強化もあるためグラフィックデザインを施すアナログタイプのトラック広告についても価値が続きそうです。引き続きアナログとデジタル両方のトラック広告(アドトラック)をウォッチしていきたいです。
R&D本部 GN