デジタルアートの進化
皆さんは、レフィック・アナドール(Refik Anadol)というアーティストをご存じですか。
昨年ニューヨーク近代美術館(MoMA)で、AIがリアルタイムに生成するアート作品を展示し、話題となった世界的に有名なメディアアーティストです。
日本でもこのようなメディアアートが美術館やギャラリーだけでなく、街中でも多く目にするようになってきています。
ビジョンの可能性
従来の絵画や彫刻と異なり、メディアアートは、光、動き、音、そしてインタラクティブ性を加えることで、より感覚的で没入感のある表現を可能にしました。
そして、このメディアアートの可能性を最大限に引き出すのが、液晶ディスプレイやLEDビジョンといった表現媒体です。
それは、単なる情報発信の枠を超え、空間そのものをアートで彩り、人々の感性を刺激する新たな表現媒体として私たちの日常に新たな感動と彩りを与えてくれるでしょう。
アート作品について
さて、設計・デザイン部としては、どのような手法でアート作品を制作しているのか興味を持ったので実際に調べてみました。
先程ご紹介したレフィック・アナドール氏の作品手法を簡易的にまとめると以下のようになります。※具体的な使用状況は非公開
・機械学習・AI: TensorFlow, PyTorch, NVIDIA CUDA
・データ可視化: Processing, TouchDesigner, Unity
・プロジェクションマッピング: MadMapper, Resolume
・3Dモデリング・アニメーション: Houdini, Cinema 4D
これらのツールを独自のワークフローで組み合わせ、アート作品を生み出しているようです。
個人的に機械学習についてはこれまで触れたことがないため、どのような手法なのか想像できませんが、その他のツールについては自分でも扱えそうです。
アートを制作してみる
レフィック・アナドール氏の代表的な作品として、パーティクルアニメーションの作品があります。
今回、リアルタイム映像を得意とする「Notch」というツールを使用し、実際に同じようなアートが制作可能か試してみました。
Notch操作画面
どうでしょうか・・?
今回はトライアル版で制作したため、画面録画のみの共有となりますが、なんとなく似たようなものは完成しました。
最後に
久しぶりにこのようなクリエイティブツールに触れてみると、操作自体は直感的に行える部分もあり、楽しく感じました。しかし、思い通りの表現を実現するには、ツールの機能に対する深い理解と、それを使いこなすための経験、そして何より美的センスが重要だと痛感しました。また機会があればアート制作にチャレンジしてみたいと思います。
設計・デザイン部 HS