変わりゆく店舗の風景 – 紙から電子へ進化するプライスカード
最近、スーパーやドラッグストアで買い物をしていると、何か変化に気づきませんか?これまで紙で貼られていたプライスカードが、スタイリッシュな電子ディスプレイに置き換わっているお店が増えています。この新しい表示方法、「電子棚札」は、私たちの買い物風景を静かに、しかし確実に変えつつあるのです。

従来の紙のプライスカード

電子棚札
※イラストはイメージとなります。
【基礎知識】電子ペーパーって何だろう?
この電子棚札の多くは「電子ペーパー」という特殊なディスプレイ技術を使っています。
電子ペーパーは、紙のような見た目と読みやすさを持ちながら、デジタルの利便性を兼ね備えた画期的な技術です。多くの方が知っているAmazon Kindleの画面も電子ペーパーです。
通常のスマホやタブレットと大きく違うのは、表示を維持するのに電力が不要な点。表示を切り替えるときだけ電力を使うので、バッテリー持ちが圧倒的に良いのです。
また、バックライトがないため目に優しく、太陽光の下でもくっきり見えるのが特徴です。
では、なぜお店はこの電子棚札を導入し始めているのでしょうか?
実は、小売業界には大きな課題があります。
人手不足が深刻化する中、商品のプライスカードの更新作業は想像以上に大変なのです。
価格改定やセールの度に、スタッフが何百、何千もの値札を手作業で貼り替える必要があります。
また、物価の変動が激しい昨今、価格改定の頻度も増加傾向に。紙のプライスカードを印刷するためのコストや廃棄される紙の量も無視できません。デジタル化は、これらの問題を一気に解決する可能性を秘めているのです。
【導入メリット】電子棚札が選ばれる理由とはなんだろう?
電子棚札の最大のメリットは、価格更新の自動化です。本部のシステムから一斉に価格を更新できるため、人的ミスの削減と業務効率化が実現します。
深夜のセール準備のために店員が残業する必要もなくなるんですよ。
また、紙のプライスカードでは難しかった、時間帯ごとの価格変更も簡単。
閉店間際の値下げなど、柔軟な価格戦略が可能になります。
デザイン面でも進化が見られます。
商品情報だけでなく、産地や栄養成分、アレルギー情報なども表示できるようになり、お客様の購買体験も向上します。
【未来展望】電子棚札がもたらす小売りの未来
電子棚札の進化はまだ始まったばかり。今後は位置情報と連携したスマホアプリとの連動や、顧客の購買履歴に基づいたパーソナライズされた情報表示なども期待できます。
また、在庫情報とリアルタイム連携すれば、「あと3点」といった表示も可能に。
店舗のデジタル化が進む中で、電子棚札は単なるプライスカードから「情報ディスプレイ」へと進化していくでしょう。
【まとめ】広がる電子ペーパーの可能性
電子棚札に使われる電子ペーパー技術は、小売りの現場だけでなく、オフィスや公共空間など様々な場所で活用が広がっています。
弊社でも、この環境にやさしく視認性の高い大型電子ペーパーサイネージを展開中です。
今後も私たちの身の回りで、紙からデジタルへの移行は静かに、しかし確実に進んでいくことでしょう。
新しい技術の導入は、人々の暮らしをより便利に、そして地球環境にもやさしいものにしていきます。これからの電子ペーパーの進化にも、ぜひ注目してみてください!

R&D本部 TH