
「50インチくらいの安いデジタルサイネージが欲しいです。」というざっくりとした提案依頼を頂くことが多々あります。
お客様にデジタルサイネージ向けの液晶ディスプレイをご案内する際、「要望をおっしゃって頂ければ合う製品を選定して提案して頂きます。」とは言っています。
たしかに言っています。ですが、このようなざっくりした提案依頼の場合にもっとも重要な使用環境が抜けているのです。冒頭に書いたような提案依頼内容をそのまま受け取り提案する場合には、屋内向けの標準輝度の液晶ディスプレイを提案することになるのが通常です。
ですが、この提案依頼をして来たお客様が使用される環境が屋外であった場合には全く別です。実際にこのお客様も突っ込んで話を聞いてみると屋外で使用することが分かりました。
屋外で使用する液晶ディスプレイにおいては、雨風ホコリに対応するための防塵防水対応と太陽光下でも見やすいように高輝度である必要があります。
このような防塵防水対応をした液晶ディスプレイは、屋内用の防塵防水非対応の製品に比べてとても高価です。屋内向けと屋外向けを比較すると価格が一桁違うレベルで高くなります。
というような実例が多くのお客様からの提案依頼でありますので、防塵防水についてまとめて整理したいと思います。
防塵防水(IP)規格とは、電気機器の筐体が、「粉塵(固形物)」「水」に対して、どの程度保護されているかを示す国際規格(IEC 60529)です。
1桁目:防塵性能、2桁目:防水性能の順で書かれています。
防塵等級(IP○X)
| 等級 | 内容(防塵) |
|---|---|
| IP0X | 保護なし |
| IP1X | 直径50mm以上の固形物から保護 |
| IP2X | 指(12.5mm)程度の侵入を防止 |
| IP3X | 直径2.5mm以上の固形物から保護 |
| IP4X | 直径1mm以上の固形物から保護 |
| IP5X | 防塵形:粉塵の侵入を完全には防げないが、機能に影響なし |
| IP6X | 耐塵形:粉塵の侵入を完全に防止 |
防水等級(IPX○)
| 等級 | 内容(防水) |
|---|---|
| IPX0 | 保護なし |
| IPX1 | 垂直に落ちる水滴に対して保護 |
| IPX2 | 15°以内の傾斜で落ちる水滴に対して保護 |
| IPX3 | 噴霧状の水(60°以内)に対して保護 |
| IPX4 | あらゆる方向からの水しぶきに耐える |
| IPX5 | あらゆる方向からの噴流水に耐える |
| IPX6 | 強い噴流水に耐える |
| IPX7 | 一時的な水没(水深1m・30分)に耐える |
| IPX8 | 継続的な水没に耐える(条件はメーカー規定) |
| IPX9 | 高温・高圧の水噴射に耐える(主に産業用途) |
このようになっていて、デジタルサイネージに使用されるような液晶ディスプレイは、IP56設計になっているのが一般的です。防塵防水それぞれの数値が、このIP56以上であれば問題ありません。それ以下である場合には、使用環境を確認の上、十分な確認を行う必要があります。
レベリック営業部 K.H
