デジタルサイネージとは「製品」なのか?
ネットやカタログで「デジタルサイネージ((Digital Signage))」という言葉を見かけることがあります。
しかし、その使われ方に違和感を覚えることはないでしょうか?この記事では「デジタルサイネージ」という言葉について考えてみたいと思います。
まず、誤解を避けるために「デジタルサイネージ」を漢字で表現すると「電子看板」です。カタカナ用語はしばしば曖昧で、理解しづらいことがあります。以下はその一例です。
分かりづらいカタカナ用語の例とその翻訳
・本日のアジェンダに沿って、皆さんのコンセンサスを取りながらディスカッションを進めましょう
→ 今日の議題に沿って、皆さんの合意を得ながら話し合いを進めましょう
・我々はエビデンスベースのアプローチで、業界のベンチマークを超える成長戦略を構築しています
→ 証拠に基づいた方法で、業界の基準を超える成長戦略を立てています
・今回のコラボレーションには、大きなシナジーとオポチュニティが期待できます
→ 今回の協力には、大きな相乗効果と機会が期待できます
こうしたカタカナ用語が難解なように、「デジタルサイネージ」という言葉も誤解を生む可能性があります。
「電子看板」用途としてのLCDとLEDビジョン
デジタルサイネージは、液晶ディスプレイ(LCD)やLEDビジョンといった表示機器の「用途」の一つにすぎません。
それぞれの特徴と用途を以下に整理しました。
- 液晶ディスプレイ(LCD)
LCDは多用途に使用される表示技術で、身近なところでもよく目にします。
- パソコンやタブレットのモニタ
- 工場や医療現場での表示装置(例:血液検査装置、超音波診断装置など)
- アミューズメント機器(ゲームセンターのビデオゲームやプリクラなど)
- 車載モニタ(カーナビ、緊急車両用など)
- POS端末(スーパーやコンビニのレジ画面)
- 電子看板
- LEDビジョン
一方、LEDビジョンはピッチ(画素間の距離)の関係で、近距離での使用は難しいものの、以下の用途に適しています。
- 電子看板
- イベントでの空間演出
- アート作品の演出
- 電子看板の目的
電子看板(デジタルサイネージ)は次のような目的で使用されます。
- 広告、販促、ブランディング
- 情報提供(インフォメーション)
- 空間演出
結論
デジタルサイネージ(電子看板)は製品そのものではなく、LCDやLEDビジョンといった表示装置の用途の一つとして位置づけられる言葉です。
ただし、LCDやLEDビジョンに加え、映像コンテンツの配信システムを組み合わせた「デジタルサイネージシステム」という商品は存在します。
つまり、「デジタルサイネージ」は単体の製品ではなく、それを構成するシステムや仕組みを指しているのです。
分かりづらいカタカナ用語の背後にある本質を知ることで、正しく理解し、活用できるようにしたいものです。
レベリック営業部 K.H